★[感想]狼たちの午後

[作品紹介]

●1972年に起きた事件をもとに製作されたクライムムービー、監督は社会派シドニー・ルメット
●ゴットファーザーのアル・パチーノとジョン・カザールがチンピラ役を好演
●アカデミー賞では6部門にノミネート、脚本賞を受賞

[物語]

押し入ったのはマンハッタンの小さな銀行。
準備は万全、30分の仕事のはずが、その計画はないに等しかった。
あっと言う間に包囲されたソニーとサル。
マスコミは彼らを生中継、やがて二人は英雄になるのだが…。


[感想]★★★★★

<ネタばれ注意>


◆か、金がない!

銀行に現われた3人の男。1人は大事そうに紙の箱を抱えています。リボンがかけられた細長い箱。花束のプレゼント?ベビーカーが外に出るのを確認すると、男は箱からライフルを毟(むし)り出した。

「騒ぐな、静かにしろ!」


決意したように凄(すご)む男。2人目は頭取に近付き銃を突き付けてます。その時3人目の男が呟(つぶや)いた。

「やっぱりオレにはできない!」


えっ!?呆気(あっけ)に取られる男、そして行員達。仕方なく仲間を外に逃がす男。計画はそう、初めから狂い出します。度々五月蝿(うるさ)く鳴る電話に、いつも通りの対応をさせられる支店長。銀行のことは詳しいと嘯(うそぶ)く男。やがて金庫の金は既に本社に送金済、1000ドル程しか残ってない事がわかります。ギャグではありません、話はあくまでシリアスに展開。再び電話を取った支店長が男に話しかけます。今度は君への電話だ。オレに?何がなんだかわからない男。電話の相手は彼に告げます。

「…君達は完全に包囲された。」




◆孤独な英雄

事件は1972年、実際に起きたそうです。Truth is stranger than fiction.(事実は小説より奇なり)。頼りない犯人、ソニーとサル。リアルな展開にどんどん引き込まれてしまいました。
m(・_・;

特に唸ったなのは…。

プレゼントの箱からライフルを出す時のソニーの慌てぶり。銀行の床をワックスに滑りながら走るところ。家族から人質にかかってきた、いつ帰れるかという電話。守衛を解放する時、警察が犯人と間違え撃とうとするところ、それに怒る犯人、人質、野次馬。テレビに電話出演して英雄になり、野次馬の前に出てシュプレヒコール、声援を受けるソニー。そこに人質の恋人が現れ、襲い掛かるところ。野次馬にお札をばら撒くところ。犯人と人質の間に連帯感が生まれて、人質は自分から銀行に戻ったり、犯人の銃で遊んでみたり。ピザを届けたピザ屋は、明日から俺はスターだと叫び出すところ…。

でも一番は孤独な主人公、ソニー。残った相棒、サルはいつ暴れるかわからないし、何もわかってないよう。連絡を受けた奥さんはただ機関銃のようにしゃべるだけ。苛々(イライラ)の中、孤軍奮闘するソニー。

そして警察に要求した「会いたい人」。やって来た男(ゲイ)を見て、やじ馬や警官達が大笑い、万人の前で恥部をさらけ出されるソニー。銀行強盗の動機は彼女(?)の手術代だったのに。追い詰められた孤独な男、アルパチーノがいいです。

海外逃亡を図り、人質と共に車に乗りこむソニーとサル。最後の飛行場のシーンは緊迫感いっぱい。運転手の刑事が一瞬の隙をついてサルを射殺。こめかみに銃を突き付けられ、ソニーも動くことができません。解放され家族と抱き合う人質達。もう誰もソニーを気にするものはいません。


◆70年代からのメッセージ

日曜洋画劇場がまだ淀川長治の解説だった頃。まだアルパチーノとダスティンホフマンの区別も付かなかった頃。私はテレビでこの映画を見ました。今回DVDで再度鑑賞、やっぱり今見ても面白い。あの頃は銀行強盗の英雄扱いや、ホモ自体に驚いてましたが…。

シドニー・ルメットは「12人の怒れる男」「セルピコ」「評決」などの社会派監督なのだとか。またこの映画が公開されたのは1975年。「カッコーの巣の上で」や「JAWS」とアカデミー賞を争ったようです。前年には「ゴットファーザーPart2」「ハリーとトント」「カンバセーション…盗聴…」、翌年には「タクシードライバー」「大統領の陰謀」「ロッキー」…。

まだ映画にメッセージが溢れてた頃、心に残るのはそれなりの理由があるのかもしれません。まとめてこの頃の映画を見てみようかな。










[薀蓄(うんちく)]

●ソニーが野次馬に向かって叫ぶ「アティカ、アティカ」。これはアッテイカ刑務所で実際に起きた暴動のこと。刑務所内での過度の抑圧と差別待遇が原因だとされる。
●サル役のジョン・カザールは《ゴットファーザー》ではフレディ、マイケル(アル・パチーノ)の兄役
●原題のdog dayは暑い日と言う意味。ニアンスがだいぶ変わるが土用のこと
●銀行のセットはブルックリンの倉庫を改装したもの
●銀行強盗の映画なのに銃声はたったの2発
●オープニングで流れる曲以外、この映画には音楽がない







[資料]

原題/DOG DAY AFTERNOON
Copy/暑い夏の昼下り 全米の注視をうけて演じられた--あまりにも突飛な事件…だがそれはまぎれもない事実だった!
原作/P・F・クルージ
監督/シドニー・ルメット
製作/マーティン・ブレグマン、マーティン・エルファンド
脚本/フランク・ピアソン
撮影/ヴィクター・J・ケンパー
♂ソニー/アル・パチーノ
♂サル/ジョン・カザール
♂モレッティ(部長刑事)/チャールズ・ダーニング
♂シェルドン(FBI)/ジェームズ・ブロデリック
♂レオン(ソニーの妻、ゲイ)/クリス・サランドン
♀シルビア(行員)/ペニー・アレン
♀ジェニー(行員)/キャロル・ケイン
♂マルベニー(支店長)/サリー・ボイヤー
♂マーフィ(FBI)/ランス・ヘンリクセン
2h05 アメリカ/1975 ワーナー・ブラザース映画配給

tag : 狼たちの午後 アル・パチーノ アティカ

★[感想]20世紀少年《最終章》ぼくらの旗



ラスト15分、不覚にも涙がこぼれてしまいました。

まさに予想外の展開、意外なオチ。

《 ともだち 》 が誰かということではありません、彼にそんな秘密があったなんて。

つながる伏線。

そうだったのかと、素直に頷(うなず)ける解決は久しぶりです。



ケンヂが万博会場で歌うスーダラ節(みたいな曲)。

そこにエンドロールが重なった時は、あぁ〜終わっちゃったかぁ、

ちょっと長かったなぁという感想でした。

でもその後に始まるエピローグ、本当の謎解き。

これには見事持ってかれました。

映画館入口にあった、すぐに席を立たないでという注意書き、あれはこのことだったのか。

試写会でも封印されていたというラスト10分、してやられました。



書くときはいつも久しぶり、映画の感想。

今回は公開されたばかりの、20世紀少年 《 最終章 》 ぼくらの旗です。



注)映画を1回見ただけで書いてるので、間違いもあります。ご容赦のほど。

(^^;


◆◆◆◆◆◆◆



第3章、粗筋はこう。

2015年、テロリストの凶弾に倒れた 《 ともだち 》 。

しかし全世界が見守る葬儀の中、復活。

神と呼ばれ、世界大統領となる。

悪のセールスマンが散布した殺人ウイルス、

《ともだち》はそれを名目に東京に巨大な壁を建設。

外部との接触を断たせ、なぜか昭和の町並みを再現する。

カンナは地下に潜り、氷の女王と呼ばれる反政府組織のリーダーに。

ケンヂは失った記憶を取り戻し、北海道から東京へと向かう。



《 しんよげんのしょ 》 の続きは。

ともだち暦3年、宇宙人が責めてきて、人類を滅ぼすと言うもの。

生き残るのは 《 ともだち 》 と彼の仲間だけ。

選ばれたものだけが幸せに暮らすという。

カンナは密かに反乱を企てるも、アジトを急襲され投降。

父と確認した 《 ともだち 》 を説得するが、絶好を言い渡される。

そして血の大晦日の時のケンヂ同様、テロリストの汚名を着ることになるだろうと告げられる。

そして予言の日、 《 ともだち 》 は今までの災いは、すべて自分が仕業と発表。

UFOが飛び立ち、ウイルスをばら撒き、核爆弾を積んだ巨大ロボットが

再び歩き出す…。

と言ったところ。


◆◆◆◆◆◆◆



冗長な話しの展開で、結構疲れます。

閉鎖された町で大八車を押すのが磯野カツオだったり、関所を抜ける時、

ケンヂが名乗るのが、矢吹丈だったり。

為五郎みたいなヒッピーDJ。

超能力の次はUFO、《 ともだち 》 を守る親衛隊は科特隊(ウルトラマン)の制服にそっくり。

老いた20世紀の少年たちが喜びそうな設定が次々と。

1〜3章を通して出てきてないのはなんだ。

鑑賞中、そんなチェックを始めました。

そういえば手塚治虫がいないな、そうか偉大な師だから、

ちょい役でキャラを出すことはできないか。

それともこの原作描いてる時、既にPLUTOの構想が頭にあったか。

するとスクリーンでは 《 ともだち 》 がカンナにこんなことを言います。

カンナに絶交を言い渡した後のシーン。




《 カンナ、私が20世紀少年なんだよ 》



この言葉、この言葉がその先ずっと私の頭の中を駆け巡ります。

何度も繰り返される駄菓子屋のシーン(駄菓子屋のおばちゃん(研ナオコ)が、

ナショナルキッド?のお面を被った子供から、流星バッチを取り上げる)と共に。




ここからは、しばらくネタばれです。

映画を見てから読まれることを、強く勧めます。




↓↓↓↓↓↓↓↓ ネタバレ ↓↓↓↓↓↓↓↓




●たぶん鉄人28号を使いたかったであろう巨大ロボット。

ケンヂの活躍で大破。

そして操縦士の男、倶胝竪指(ぐていじゅし)の面を被った男が出てきます。

仮面を取るケンヂ、そこにはヨシツネの顔が。
第3章前半から疑いの目で見られはじめた彼。だが当然フェイク。

本物の 《 ともだち 》 が現れ、ケンヂと対峙します。

そこでケンヂが取った行動は土下座。

《 ともだち 》 に謝ることでした。


あぁ、やっぱり。


何度か出てきた駄菓子屋シーン。

その最後の時は、お面の子供が去った後、店から駆け出てくるケンヂの姿が。

本当は流星バッチを盗んだのはケンヂなんだ。

そういえば第1章でタイムカプセルの中にも流星バッチが入っていたような。

土下座するケンヂに、うろたえる 《 ともだち 》 。



《 やめろ〜っ、終わってしまうじゃないか! 》



この映画の中で1番の名台詞。(^O^)

突然の銃弾、倒れる 《 ともだち 》。

それは万丈目。

関所の番人にまで落ちぶれた、彼の復習の一撃でした。


そして仮面の下の顔はフクベイ。

しかし、ケンヂはこの男はフクベイではないと言います。



エンドロールの中の歌。

それが終わると、確かめたいことがあるというケンヂ。

ともだちランドへ向かい、過去の世界へと向かいます。


◆◆◆◆◆◆◆



駄菓子屋のシーン。

ケンヂが罪を着せたのはカツマタくんでした。

死んじゃったカツマタくん。

フナの解剖が得意なカツマタくん。

場面はその後のカツマタくんの悲劇へ。

万引き犯にされたカツマタくんは、死んだものとされ、つまはじき。

みんなから無視されるその顔は、無垢な子供の顔。

机に飾られる花。

ケンヂのせいで。

死んだとか、死んでないとか言われる状態とはこういうことか。

《 私が20世紀少年だ 》


ともだちがいうこの言葉の意味はなんだろう。

主人公は私、復讐に燃える男。

子供の頃、テレビに登場した悪の組織。

ショッカー(仮面ライダー)だって、ギャラクター(ガッチャマン)だって、ゾルゲ(バロム1)だ
って。

深い動機があったのは、しねしね団(レインボーマン)だけじゃなかったのでは。

勧善懲悪の嘘、万能の科学と同じ省略。

現実の20世紀も同じ、正義と悪はひとつの顔の表と裏。

今のテロリストたちだって…。


それにしても主人公が悪役に謝って解決する話、これって凄い。

今まで見たことがない。

そして、わかりあうケンヂとカツマタくん。

時の流れを変えれたようなエンディングがいい。

浦沢直樹的余韻、心地好い終わり方です。


※ネタバレ部分を書かないと、うまく感想が伝わらないので、書いてしまいました。

↑↑↑↑↑↑↑↑ ネタバレ終了 ↑↑↑↑↑↑↑↑




◆◆◆◆◆◆◆



第3章公開直前に日テレでは 《 もう一つの第2章 》 を放映、

第2章公開前に放送した 《 もう一つの第1章 》 のようにスクランブル編集を見さされるかと

思ったら、さにあらず。

未公開シーンの多さに驚かされます。

やっぱりこのスタッフは、先を読まれることはしないと感心。

となると第3章を見てしまった今、残る楽しみは原作本の一気読み、

それと《 もうひとつの第3章 》のテレビ放映。

しかし、第4章がないのに何の宣伝用?

このスタッフのこと、何か考えているに違いない。

まさか、ひょっとして、えぇ〜っ!?

1章当たり約3時間、合計9時間。

未公開シーンがもう3時間もあれば、テレビドラマ1クール分。

再々編集で週1のドラマに変えたりして。

そうしたら、また別の《ともだち》の正体が必要。

一体だれ?

実はカツマタくんに兄がいてとか、ケンヂの父がとか…。

20世紀少年委員会の皆さん。

テレビドラマ化とかアニメ化の暁(あかつき)には、また驚かせてくださいね。












〜20世紀少年〜








★[感想]ほんとうは一番リアルな映画、ハリーポッター

●朝の電車の中で。

JK(女子高生)二人が、なにやら盛り上がってお喋り。

耳に入ってきたのは…。

《ロンがカッコイイのよ、足が長いし、超イケてる》

《ヤバいのはハリー。あれはもうヤバい、短足だし》

《その話(ストーリー)を始めると長いんだけど…》

ロン?ハリー?あぁ、ハリーポッターの話か。

いち早く新作を観たのね。



●日米同時公開、水曜日に公開になった新作《ハリーポッターと謎のプリンス》

じっくり待たせて公開されるシリーズは、なにかと話題。

でも私はテレビの映画枠で放送されるのを見る程度です。


   ハリー・ポッターと賢者の石
   ハリー・ポッターと秘密の部屋 
   ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
   ハリー・ポッターと炎のゴブレット
   ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団


シリーズを通しての感想は、

φ意外によく出来たストーリー、最後驚きの展開をする。でも子供にわかるのか?

φなんてピッタリなテーマ音楽、ジョン・ウィリアムズって、やっぱり凄い

φ上映時間長すぎ

   そして

φ残酷なほどリアルな映画

SFX満載のファンタジーがリアル!?

それは役者の成長が、これ程鮮明に記録されてる映画は他にはないからです。



●昨日の夜やっていた、《ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団》

ハリー、ロン、ハーマイオニー。

もうみんな魔法なんて言葉がにあわないくらい大人。

彼らだけではありません。

いじめっ子に始まって、他の生徒もそう。

リアルな老い。 あぁ、カメラって残酷。

そして観ている観客もそう。

夢中になって映画を観ていた小学生も、今は高校生・大学生。

辛口の批評を始めてます。

あの頃はよかったと。

それに比べたら、クレヨンしんちゃんの方がファンタジー。

サザエさんなんて、魔界の物語です。

(^_^;)



●いろいろな話題を提供し続けているこのシリーズ。

最近のものを拾い上げてみると。


φダニエル・ラドクリフ、運動障害で靴ひもが結べないと衝撃告白

φダニエル・ラドクリフ、どんどん石原良純さんに似てきました

φエマ・ワトソンの胸元全開ドレスに驚愕!

φエマ・ワトソン、名門大学(ブラウン大学、アメリカ)に進学

φルパート・グリント、新型インフルエンザに感染

φルパート・グリント、ダニエルに続き裸体を披露

φジェームズ・ウェイレット(ホグワット悪童の中の1人)、麻薬所持と栽培の容疑で逮捕

φ魔法のような中国の言い訳 「ハリー・ポッター」パクリを否定


ニュースの方には終わりはなさそう。

《ハリポタで○○を演じた〜が…》とか、死ぬまで言われるんだろうなぁ…。








〜大人のハリーポッター〜

tag : ハリーポッター ハリーポッターと謎のプリンス

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